天才女優は竹内まりやを唱う

大人のJ-POPとは、TSUTAYAにおける「フォーク・ニューミュージック、歌謡曲、懐かしのアイドル」に分類されるカテゴリーをまとめた、山哲流のジャンル。
音楽がすべてだった世代の大人へ送る。

山哲
ハードロックからAKBまで幅広く好み、業界31年のTSUTAYA音楽バイヤー。

女優・黒木瞳が自らメガホンをとる初監督映画「嫌な女」の主題歌に竹内まりやの「いのちの歌」が決定。元々はNHK朝ドラ「だんだん」の劇中歌として2009年に主演の茉奈佳奈に詞提供した楽曲である。

黒木瞳が自分以外の女優を主役に据えて映画を作る事が決まった時、竹内まりやの曲を使いたいと思ったそうだが、「竹内まりやと女優」という意外な関連性を検証すると、「大人のJ-POP」的リレーションが見えてくる。

1984年、女優・薬師丸ひろ子のアルバムに提供した「元気を出して」はその後本人によるセルフカバーもヒット。

この曲で忘れられないのは2007年の大阪万博公園で開催されたコブクロ主催フェス「風に吹かれて2007」での女優・松たか子のステージ。
『本当にここでご一緒出来ることを光栄に思います。

4時25分、この時間を忘れないと思います。竹内まりやさん!』のMCでサプライズゲストとして登場。

「元気を出して」のデュエットは奇跡の瞬間だった。多くの歌手がカバーするなど80年代の名曲として世代を超えて愛されるこの曲は、デビュー30周年を記念して2008年新たにPVが作成されたのだが、そのPVに登場する当時16歳の少女こそ女優・高畑充希。4月スタートのNHK朝ドラ「とと姉ちゃん」のヒロインに抜擢され、ドラマ、映画、CMに引っ張りだこの今最も旬な女優の一人。

2007年、コブクロの小渕健太郎プロデュースにより「みつき」として歌手デビューした彼女は、デビュー10周年を記念したビルボードでのライブも即完。

CMやドラマ等でもその歌声を聴くことも多いのに、歌手として知名度は意外と低く、関西のTSUTAYAでもほんの20店舗ほどしかCDを在庫していないので、是非お近くの店舗にて取り寄せサービスのリクエストをして欲しい。特にオススメなのが、2008年の3枚目のシングル「夏のモンタージュ」。

そう、竹内まりや作によるこの楽曲は、究極のまりや節と呼べる神曲。実は一昨年、(当時)7年ぶりにリリースした最新アルバム「TRAD」にはこの曲のまりや本人によるセルフカバーが収録されている。(冒頭で紹介した「いのちの歌」も収録)是非聴いて欲しい。

そういえば6年前に発売された三枚組オールタイム・ベスト「Expressions」発売時のCMは女優・加藤ローサ、伊東美咲、財前直見の三人が一人ずつ、楽曲の一節を台詞として演じるというシンプルなものだった。

キャッチコピーは、「人生のところどころに彼女がいました。」。

ミリオンセラーとなったこのベストを調べてみると、今週も全国のTSUTAYAで千人もの人がレンタルしていて、累計で販売同様百万回に迫る勢い。
2011年公開当時、一大ブームとなった大ヒット映画「モテキ」で、女優・麻生久美子演じる「るみ子」が、名曲「カムフラージュ」をカラオケで唱うシーンがとても印象深い。当時その事をツイッターでつぶやいている人が多かった。
映画のストーリーにも妙にシンクロし、感情移入した人が多いと思うのだが、それにつけても「竹内まりやって、本当にイイよね」と私も含め皆が再認識した瞬間だった。 女優が唱うと余計に染みる。

映画やドラマの主題歌が多いのはそういう事なのかな。

どうです?
まりや、聴きたくなったでしょう?
 
 

otona_J-POP_001_02

2016.04 執筆